お知らせ

第36回 全道研究担当者研修会

研修会の概要

 令和8年7月29日(水)、第36回全道研究担当者研修会が開催された。今年度は「リズム体育」をテーマとした研修であり、講師としてスポーツリズムトレーニングインストラクターの早坂雄一氏を迎え、多くの実践を交えながら学びを深めた。また、前委員長である嶋本剛氏にも参加いただき、44名もの研究担当者が集う充実した研修会となった。

 開会にあたり、第32代委員長である髙橋直之校長から挨拶があり、本研修の目的や研究部としての方向性について説明があった。さらに、研究部長の余田俊哉先生からも説明があり、今日的な体育授業の課題や、本研修への期待について話された。

 準備活動(体ほぐし運動)

 研修は、実際の授業でも活用できる水間先生による体ほぐし運動から始まった。最初に行われた「ミラーストレッチ」では、ペアで向かい合い、相手の動きを鏡のように真似しながら体を動かした。自然と会話が生まれ、アイスブレイクとしても効果的であることを実感した。続いて行われた「タッチストレッチ」では、活動ごとにペアを変更することで、各支部の参加者同士が交流しながら運動を行うことができた。初対面同士でもコミュニケーションが生まれ、心と体の両面をほぐす活動となっていた。

 さらに、「忍者」の動きを取り入れた運動では、楽しみながら全身を使って体を動かすことができ、児童の意欲を高める導入として有効であると感じた。

リズム体育の実践

 本研修の中心となったのは、リズム体育の考え方と実践である。

まず、近年の子どもたちの運動時間が減少し、運動離れが進んでいるという現状について説明があった。その課題に対して、従来の体育授業へ「リズム」という要素を加えることで、楽しさや運動量を高め、「できた」という成功体験を増やしていくことがリズム体育のねらいであることを学んだ。跳び箱や体つくり運動など、従来の教材にもリズムを取り入れることで、運動への意欲を高められることが紹介された。また、「運動=形×リズム」という考え方が示され、正しい動きだけでなく、リズム感を身に付けることが運動技能の向上につながることを理解した。

導入では、ビートの強い音楽を活用し、脳のオンとオフを切り替える効果についても説明があった。拍手を打ちながら間に手を入れる運動では、「裏拍」を感じ取ることが重要であり、タイミングを合わせる力が運動能力にもつながることを体験した。

リズムジャンプ・ダッシュ・ボール運動

 実践では、体育館にゴム製のバーを敷き、その上を何度も跳ぶリズムジャンプを中心に様々な活動を体験した。

1.パー跳び…両足でバーをまたぎ足じゃんけんの「パー」でリズミカルに跳びながら進む運動。

2.またぎ跳び…両足を閉じバーの右側で2回ジャンプし、バーを跳んでまたいで左側で2回ジャンプする運動。

3.またぎ跳び2…足を開いたまま、反復横跳びのように右、真ん中、左、ジャンプしていく運動。

4.列車跳び…6〜7人が一列となり、前の人の方に手を載せ、「列車」になって全員でリズムを合わせて跳ぶ運動。

5.『頭・肩・クロス」…両手で「頭・肩・クロス」と叩く位置を変えながらジャンプしていく運動。

 と、段階的に難易度を上げながら取り組み、どのタイミングで力を入れるかを調整する能力が養われることを学んだ。また、「失敗してもすぐに修正できることが人間の能力であり、その力は野球をはじめとする競技スポーツでも活用されている」という講師の言葉が印象的であった。参加者全員が笑顔で活動し、楽しみながら学んでいる様子が見られた。

リズムダッシュでは、「1、2、3、4、5、6」のリズムに合わせてスタートし、コーンまで走る活動を体験した。コーンまでの距離を変えることで難易度を調整できるため、様々な発達段階の児童に対応できると感じた。また、リズムミニハードルでは、テンポよく跳び越えることで、敏捷性やリズム感を育てることができることを学んだ。

 

 ボール運動では、バスケットボールやサッカーにリズムを取り入れた実践を体験した。バスケットボールでは、音楽に合わせてドリブルをしたり、特定の拍だけボールをついたりする活動や、リズムパスからシュートへつなげる活動を行った。サッカーでも、リズムに合わせてドリブルやストップ、パス回しを行い、基本技能を楽しく反復できる工夫が紹介された。

マット運動ではリズムに合わせて前転をする実践を体験した。リズムに合わせることで前転に必要なスピードと勢いが生まれスムーズに回ることができることを実感した。

   

全国体力調査報告と研修を終えて

 

 研修の最後には、北海道の子どもの体力・運動能力調査についての報告が行われた。男女ともに体力の向上が認められるが、走力に関しては課題があった。児童生徒の体力の現状や生活習慣などの課題を共有するとともに、学校だけでなく地域との連携の重要性も報告された。日常の授業改善につなげていくことの重要性を再確認した。

 

 最後に同連盟副委員長である野村校長の挨拶で閉会した。

 

 今回の研修を通して、リズム体育は単に音楽を取り入れるだけではなく、子どもたちが「楽しい」「もっとやりたい」と感じながら自然に運動量を増やし、技能の向上にもつながる新しい体育の実践であることを学んだ。実際に体験したことで、その効果や楽しさを実感することができた。今後は、授業の導入や体つくり運動、ボール運動など様々な場面でリズム体育を積極的に取り入れ、児童が主体的に運動へ取り組める授業づくりに生かしていきたい。